OneDriveとは、Microsoftが2007年から提供しているクラウドストレージサービスの名称です。
「クラウドストレージ」については、GoogleやApple、Amazonなどもサービスを提供している身近な存在のため、ほとんどの方がご存知かと思いますが、おさらいを兼ねてOneDriveの基本とともに、当記事で紹介したいと思います。
MicrosoftのOneDriveとは
冒頭で説明した通り、OneDriveとはMicrosoftが提供しているクラウドストレージのサービス名称ですが、特にWindows10以降、OSにプリインストールされる方針になったため、Windowsユーザーであればサービス名称は知っている方がほとんどでしょう。
クラウドストレージとは
まずは、「クラウドストレージ」というサービスについて説明します。
現代のようなクラウド全盛期以前は、様々なデータは特定のデバイス(パソコンなど)にだけ保存されていることが普通でした。WordやExcel、PowerPoint等のOfficeファイルも、写真データもそうです。
現在でも、パソコンのデスクトップにだけデータを保存しているユーザーも多いと思うのですが、自宅のパソコンやスマホ、タブレットなど、複数のデバイスでデータを共有することができる「クラウドストレージ」は、その利便性と端末破損等のリスク回避として急速に普及しました。
「クラウドストレージ」が一般化した最も大きな背景は、やはりスマホの台頭でしょう。
スマホで写真を撮影することが当たり前になった時代、そしてすべてのスマホユーザーに定期的に訪れる機種変更というイベントによって、クラウドストレージは一気に認知度が高まったのです。
写真をクラウドストレージに保存しておけば、1台のスマホに保存しておくよりも遥かに利便性が高く、安全性も高いということは、スマホユーザーであればすぐにご理解いただけるかと思います。
OneDrive
OneDriveとは、Microsoftアカウントを持っていれば誰でも使えるクラウドストレージであり、特にWindowsを搭載したパソコンとの相性が抜群によいです。
なぜなら、Windowsパソコンでは、基本的にWordやExcel、PowerPointといったOffice製品を使う頻度がとても高く、同じくMicrosoftのサービスであるOneDriveとの連携が基本設計レベルで組まれているためです。
パソコンのOS(Windows)も、Office製品も、OneDriveもMicrosoftの製品群であり、「データを作成する・保存する」といったパソコンの基本的な目的が1つのプラットフォームで統合的に実現できるのです。
OneDriveは、特にWindowsのパソコンを使うのであれば、最適ななクラウドストレージと言えるでしょう。
使用可能なOneDriveの容量を上限に、デスクトップやピクチャ、ドキュメントに保存したフォルダ・ファイルをOneDriveに保存することも可能です。
この記事では、OneDriveをWindowsパソコンで使うことを前提にしていますが、Office製品がMacでも使えるようにOneDriveもMacでも使えます。ただし、一般的にMacを使うユーザーはクリエイト職が多く、Windowsと比較するとOffice製品を使う頻度は低いと思われるため、必然的にOneDriveのニーズも低いと思われます。
OneDriveのサービス概要
この節では、OneDriveの基本的なサービス概要を紹介します。
OneDriveを利用するには
OneDriveを使うためには、Microsoftアカウントを所有している必要があります。
Microsoftアカウント自体も無料で作成できるため、実質的にOneDriveも無料で利用することができます。
OneDriveの無料プラン
Microsoftアカウントを所有しているだけのユーザーであれば、OneDriveの容量の上限は5GBです。基本的に5GBのストレージのみの提供で、有料のプランに含まれるようなランサムウェアの検出、OneDriveに保存したファイルの復元等はできません。
OneDriveのその他のプラン
OneDriveは、無料の5GBのプラン以外でも月額制で複数のプランから選択して利用することができます。
たとえば、「OneDrive Standalone 100 GB」というプランであれば、月額224円で容量の上限が100GBになります。(ストレージ以外の機能は無料プランと同様)
また、サブスクリプション型のOffice製品「Microsoft365(旧Office365)」であれば、Word、Excel、PowerPoint等のOffice製品の利用権と共に、OneDriveの容量の上限が一気に1TBにまで増強されます。
Microsoft365でセットになっているOneDriveであれば、ランサムウェアの検出や30日以内のOneDrive全体の復元が可能になるなど、OneDriveをフル機能で利用することができます。
OneDriveの活用事例
この節では、OneDriveの活用事例を紹介します。WindowsパソコンでOneDriveを利用するメリットをイメージしやすいかと思います。
01_デスクトップ、ピクチャ、ドキュメントの保存
OneDriveは、Windowsパソコンとの相性がよいことは説明済みですが、通常はパソコンのローカルフォルダとして存在している「デスクトップ」「ピクチャ」「ドキュメント」といったフォルダの保存先として、指定することができます。
OneDriveを保存先にした場合、後述するスマホやタブレット等、他のデバイスからもファイルにアクセスできたり、パソコンが起動しない等の予期せぬトラブルが発生した場合でも、ファイル・データがOneDrive上で安全に保護されます。
02_Microsoft365のOffice製品の保存
Office製品をMicrosoft365(旧Office365)で利用していれば、Word、Excel、PowerPoint等の個々のアプリケーションの自動保存先としてOneDriveを指定することができます。
自動保存の設定をしておけば、万が一、パソコンが急にシャットダウンした場合や、上書き保存をし忘れた場合でも、自動保存の機能を使ってファイルを復元することができます。
03_スマホ、タブレット等、他のデバイスからの利用
OneDriveに保存したファイル・データ類は、同じMicrosoftアカウントで(OneDriveに)ログインしているデバイスからもアクセスすることができます。
そのため、会社のパソコンで作成・保存したファイルに、外出先や自宅からでもスマホ等を使ってアクセスし編集することもできます。極論、会社に出社しているときは会社のパソコンで作業し、自宅では個人のパソコンを使って同じファイルで仕事をすることもできます。
04_他のユーザーとの共同編集
原則的に、OneDriveは個人のMicrosoftアカウントに紐付けられます。そのため、複数人で同じMicrosoftアカウントのOneDriveを利用することはできませんが、ファイル単位で「共同編集者」を指定することができます。
共同編集者に指定されたユーザーは、異なるMicrosoftアカウントのOneDrive上に保存されたファイルにアクセスすることができます。(共同編集者毎に「閲覧だけに限定するか、編集も可能にするか」の権限を設定することができます)
あとがき
以上がMicrosoftが提供するクラウドストレージ「OneDrive」の概要です。
Microsoft純正のクラウドストレージということで、Windowsパソコンとの相性がよいこともご理解できたかと思います。
クラウドストレージサービスは、他にもGoogleドライブやDropBox等、有名なサービスもありますが、主にWindowsパソコンで作業する一般事務であれば、当サイトの見解ではOneDriveが最適かと思います。
用途や利用価格に応じて、色々と調べてみるのもよいでしょう。
当サイトでは、引き続きOneDriveの使い方等の情報を発信していきます。