2024年はMicrosoftブレイクスルーの年|AI実用化でビジネス変革

コンピューター分野にとって歴史に残るであろうAI元年の2023年が明け、2024年を迎えました。

2024年は台湾・韓国の大統領選挙、アメリカの大統領選挙など、激動の年になることが予想されますが、当サイトではコンピューター分野のMicrosoftの動向に最も注目しています。

近年のMicrosoftは低迷期を完全に脱し、世界最強企業郡「GAFAM」に数えられるほどの復活を見せています。

Microsoftの復活はそれだけでは終わりません。クラウド、AI、検索エンジン分野への巨額投資。まさに世界を獲るほどの勢いでスピーディーかつ的確なビジネス活動を展開しています。

2024年はMicrosoftの年になるでしょう。

目次

近年のMicrosoftの動向 

2024年のMicrosoftへの期待の根拠として、近年の動向を振り返ってみましょう。Microsoftはどのように復活し、どの分野に積極投資しているのか。まずはこの章をご覧ください。

Windows10の誕生 

Windows10がリリースされたのは、当記事公開時点から約10年前になりますが、重要なターニングポイントのため見ておきましょう。

Windows10は、Microsoftにとって転換期となるOSです。過去のバージョンで見られた「当たり外れ」を克服し、ユーザーインターフェイスの改善、セキュリティの強化、クラウドとの連携、そして「Windows as a Service」という新しいアプローチを導入しました。

Windows10でWindowsOSは安定感と信頼性を確立し、さらにWindows Updateによって常に最新の状態を保つことが可能になりました。

クラウド分野 

2010年のスタート以来、MicrosoftAzureは幅広いクラウドサービスに対応し、ビジネスのデジタル化を推進しています(アプリケーション開発、データ管理、AI、IoT)。

また、Microsoft 365の月額制サブスクリプションモデルの導入は、収益の安定性を大幅に向上させました。

企業と個人ユーザーは常に最新のOfficeアプリケーションを利用できるようになり、顧客のニーズに応じた継続的かつ迅速なアップデートとサポートを得ることが可能になったのです

この戦略は、顧客満足度の向上とともに、長期的な顧客関係の構築を実現しています。

検索エンジン分野

一般的に、あまり知られていませんが、インターネット検索 = 検索エンジン分野は世界規模で巨額な広告料が動くマーケットです。

ご存知の通り、検索エンジン分野の絶対王者はGoogleであり、世界シェアの9割前後を握っています。もはや一強独占は揺るぎ難い状況ですが、Microsoftは長く親しまれた従来のブラウザ「IE」から「Edge」へとイメージの刷新を図ります。

そして、自社の強みであるWindowsに搭載されたEdgeを武器に、検索エンジン分野へ大きな挑戦を仕掛けています。

2023年のbingとChatGPTの連携は記憶に新しいのではないでしょうか。

bingとは

Windowsを使用していると時々目にする「Bing」という言葉。これはMicrosoftが提供するインターネット検索エンジンの名前です。

検索エンジンとは、インターネット上の情報を検索し、ユーザーの質問に最も適した回答やウェブサイトを見つけ出すためのアルゴリズムです。

一方で、EdgeというのはMicrosoftが開発したウェブブラウザです。ウェブブラウザとは、インターネット上のHTMLページを読み込み、表示するためのソフトウェアのことです。

つまり、Edgeはウェブを閲覧するためのツールであり、そのデフォルトの検索エンジンがBingなのです。

AI分野 

Microsoftの近年の動向で最も注目すべきがAI分野です。

過去、さまざまなヘルプ機能がWindowsに搭載されました。Officeアシスタントの「イルカ」やWin10に搭載された「Cortana」。どれもユーザーの定着には至らなかったのですが、その教訓を基に新しい挑戦に取り組みました。

2023年にリリースされたCopilotです。今回は、高度AIが搭載され、「分からないことをインターネットで検索する」日常的な行為を、AIへ代替する大きな戦略があります。

まだ成否は分かりませんが、現在のAIの精度から判断するに、パソコンの使い方そのものに変化を与える可能性は大いにあります。

Microsoftは今後もAI分野に投資を続け、Windowsの根本的なアップデート、そしてAIの民主化が推進されるでしょう。

現在の検索とAIの違い

現在のインターネット検索は、ユーザーが入力したキーワードを基に情報を検索し、最も関連性の高い結果を表示する方式です。この方法では、キーワードの選択が検索結果の質に直接影響します。

一方、AIを活用した検索では、ユーザーが質問や疑問を自然言語で入力することができ、AIはその文脈を理解し、より具体的で個人に最適化された回答を提供することが可能です。

これは、膨大な量のテキストデータから学習し、自然言語の理解と生成の能力を持つ大規模言語モデルの登場により、すでに社会導入されています。

ゲーム・メタバース分野 

Microsoftのゲーム分野への挑戦は、戦略的な買収によって実施されています。

特に、「マインクラフト」の開発元であるMojang ABの買収は、ゲーム業界のみならず、教育やクリエイティビティへ大きな影響を与えました。さらに、2021年にZenimax Media、2022年にActivision Blizzardの大型買収を実行。

この買収によって、「Call of Duty」「World of Warcraft」といった大ヒットシリーズがMicrosoftのポートフォリオに加わり、ゲーム分野での同社の地位を強化しました。

メタバース領域では、「Microsoft Mesh」により、仮想空間でのコラボレーションや交流を実現し、Microsoftがゲームだけでなく、メタバースの未来を形作る上で重要な役割を果たしています。

ただし、当サイトではメタバースの実現性そのものに懐疑的です。

Windowsはビジネスのプラットフォーム 

WindowsパソコンとMicrosoftOffice(Word、Excelなど)は、業種業界、規模を問わず導入されています。この一見当たり前に思える現状は、実はMicrosoftの強力な競争優位を象徴しています。

競合他社もさまざまなオフィスソフトやオペレーティングシステムを市場に投入していますが、現在のところ、WindowsとMicrosoftOfficeの組み合わせを真に脅かす存在は現れていません。

これは、Microsoftがビジネスユーザーのニーズと最新テクノロジーを理解し、継続的に同社製品を最適化してきた結果です。

ハード、ソフトを問わず発生するWindowsライセンスによる収益は、Microsoftのビジネスプラットフォームとしての地位を強固なものにしています。

Googleのサービス類

Googleが提供しているドキュメントやスプレッドシート、スライドなどは、Microsoftのビジネスプラットフォーム奪還への挑戦です。

モバイル分野で膨大なユーザーベースを確立したGoogleは、その成功をビジネスアプリケーションへと拡大ししたいのでしょう。

しかし、WindowsとMicrosoftOfficeは依然として多くの企業にとって標準的なツールであり、その地位を脅かすことはできていません。

2024年はAIの実用化が世界的に広がる 

2024年、AIの社会導入が世界中で大きく進行することはほぼ確実です。AI元年の2023年時点では、まだ一部のユーザーしか使っていませんが、その性能はすでに実用化レベルに到達しています。

AIがパソコン・スマホのように当たり前に使われる時代も迫っているのです。

世界的な動き

2022〜2023年、クリエイティブ分野では「Stable Diffusion」、文書生成分野では(正確には汎用的AI)「ChatGPT」が一般リリースされ、AIの民主化が実現されました。

これまで限られた専門家や製品組み込みでのみ利用可能だったAIが、誰もが手軽に利用できるようになったのです。1950年代の第一次AIブームから人類が夢見てきたAI社会が遂に現実味を帯びてきました。

現在、世界中のテック企業はAI分野の覇権を握るため巨額の投資を続け、AIはまさに日進月歩で進化しています。

実用レベルに到達したAIは、一時的なブームで終わることは絶対にありません。

MicrosoftのAI 

Microsoftは、ビジネスのプラットフォーマーとして確固たる地位を築いており、さらにAIはビジネスとの親和性が極めて高いという非常に優位な立場にいます。

Microsoftの目的は、「一般ユーザー層がパソコンのようにAIを活用する社会」でしょう。Windowsの基盤を持ってすれば現実的な目的です。2023年にリリースされたMicrosoftのCopilotはまさに、その時代の到来を実現させるためのツールです。

副操縦士を意味するCopilotは、人とAIの協働社会を実現し、「働き方」を根本から変えてしまうかもしれません。デスクワークがパソコンに置き換わったように、です。

2024年、当サイトが最も楽しみで期待している企業はMicrosoftです。

Powerプラットフォームの可能性 

Microsoftの強みのひとつがPowerプラットフォームと呼ばれるビジネスツールです。業務自動化、データ分析、アプリ開発など、幅広いニーズに応えるこのプラットフォームを活用することで、スキルを持ったユーザーはビジネスプロセスを効率化し、IT化を大きく前進させることができます。

Microsoftの技術革新が進む中、Powerプラットフォームの重要性はますます高まっていくでしょう。

Windowsとオフィス業務 

1990年代から2000年代にかけては、「単にパソコンを使って作業をする」という環境でした。

しかし、世界のデジタルテクノロジーは常に進化します。クラウドストレージの普及やストレージ技術(SSD)の進化、CPU性能の飛躍的な向上は、パソコンのポテンシャルを劇的に広げました。

Microsoftはこの変化を見越し、OSのバージョンアップでは単にユーザーインターフェイス(UI)の美しさだけでなく、テクノロジーを積極的に活用して業務プロセスを合理化し、生産性を高める方向に転換したのでしょう。

2015年のWindows10以降、MicrosoftはPowerプラットフォームやクラウドサービスなど、現在の主力になりつつあるサービスの開発に注力していきます。

多様なニーズに応えるPowerプラットフォーム 

Powerプラットフォームは、まだ広く浸透している状況ではありませんが、ビジネス変革の大きな可能性を秘めています。

Power BI、Power Apps、Power Automate、Power Virtual Agentsというツール群は、データ分析、アプリ開発、業務自動化、AI支援の仮想アシスタント構築まで、企業の多様なニーズに対応しています。

後々はPowerプラットフォームにも実用レベルのAIが搭載されるでしょう。現在、エンジニア寄りのPowerプラットフォームはAIの協働で身近になり、データからのインサイト抽出、迅速なアプリケーション開発、そして直感的な業務プロセスの最適化が実現できます。

Powerプラットフォームは企業の生産性を大幅に向上させ、ビジネスのあり方そのものを変える力を持っています。

あとがき 

2023年後半から、Microsoftの積極的な活動に大きな関心を寄せていました。

AIアシスタント「Copilot」の搭載、ChatGPT(GPT4)の実装、Python in Excel。それ以前にもゲーム会社の大型買収やRPAの無料提供など、タイムリーに新サービスを発表する様は、過去のMicrosoftではなく、ベンチャー企業のようなスピード感と攻めの姿勢を感じます。

わたしが持っていたMicrosoftの企業イメージも一新しました。

2024年、世界的にAIの民主化が進むは確実ですが、今年がMicrosoftの年になることも確信しています。

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