前回の記事でお伝えした日本の国際競争力と合わせて、平成30年間の間に、企業の時価総額世界ランキングにも大きな変化がありました。
これも日本の「デジタルの遅れ」が起因しています。30年前と現在で、時価総額の世界ランキングにどのような変化があったのか、さっそく見ていきましょう。
<プログラミングの重要性>
今回のテーマは時価総額ランキングの激変だ!
時価総額とは企業(株式会社)の価値を表す指標で、「株価×発行済み株式の数」で算出されます。
株価自体は、企業の評価を表す指標ですが、企業の規模は判断することができません。そのため、発行済み株式の数を掛け合わせることで、企業の価値を表すのです。
日本国内の時価総額ランキングだ!
順位 | 銘柄(企業名) |
---|---|
1位 | トヨタ自動車 |
2位 | ソニーグループ |
3位 | キーエンス |
4位 | リクルート |
5位 | NTT(日本電信電話) |
6位 | 東京エレクトロン |
7位 | ソフトバンクグループ |
8位 | 信越化学工業 |
9位 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
10位 | 日本電産 |
世界の時価総額ランキングだ!
平成元年と平成31年で比較してみよう!
順位 | 銘柄(企業名) | 国名 |
---|---|---|
1位 | NTT | 日本 |
2位 | 日本興業銀行 | 日本 |
3位 | 住友銀行 | 日本 |
4位 | 富士銀行 | 日本 |
5位 | 第一勧業銀行 | 日本 |
6位 | IBM | アメリカ |
7位 | 三菱銀行 | 日本 |
8位 | エクソン | アメリカ |
9位 | 東京電力 | 日本 |
10位 | ロイヤルダッチ・シェル | イギリス |
11位 | トヨタ自動車 | 日本 |
12位 | GE | アメリカ |
13位 | 三和銀行 | 日本 |
14位 | 野村証券 | 日本 |
15位 | 新日本製薬 | 日本 |
16位 | AT&T | アメリカ |
17位 | 日立製作所 | 日本 |
18位 | 松下電器 | 日本 |
19位 | フィリップ・モリス | アメリカ |
20位 | 東芝 | 日本 |
えっ!
TOP20って、ほとんど日本じゃない!
信じられない・・
順位 | 銘柄(企業名) | 国名 |
---|---|---|
1位 | アップル | アメリカ |
2位 | マイクロソフト | アメリカ |
3位 | アマゾン | アメリカ |
4位 | アルファベット (Google親会社) | アメリカ |
5位 | ロイヤルダッチ・シェル | イギリス(オランダ) |
6位 | バークシャー・ハサウェイ | アメリカ |
7位 | アリババ・グループ | 中国 |
8位 | テンセント・グループ | 中国 |
9位 | フェイスブック(メタ) | アメリカ |
10位 | JPモルガン・チェース | アメリカ |
11位 | ジョンソン・エンド・ジョンソン | アメリカ |
12位 | エクソン・モービル | アメリカ |
13位 | 中国工商銀行 | 中国 |
14位 | ウォールマート・ストアズ | アメリカ |
15位 | ネスレ | スイス |
16位 | バンク・オブ・アメリカ | アメリカ |
17位 | ビザ | アメリカ |
18位 | プロテクター・アンド・ギャンブル | アメリカ |
19位 | インテル | アメリカ |
20位 | シスコ・システムズ | アメリカ |
日本は1社も無いのね・・
日本企業では、トヨタ自動車の「43位」が最高位だ!
そして、TOP20内の約半分がテック企業だ!
※テック企業は順位に青蛍光ペン
でも、何でそんなに変っちゃったの?
いくら何でも変わり過ぎよね?
世界規模で大きな変容が起こったのだ!
グローバル化とデジタル化によって!
改めて、平成元年時点の時価総額世界ランキングを見てみると、日本企業14社のうち、グローバルでビジネスを展開していた企業は数社でした。
今はご存じの通り、ビジネスに国境はありません。
そして、デジタル化の遅れによって、日本はグローバルの場に参加することなく、国際競争力も大きく失墜してしまったのです。
前回、今回と悲観的な記事が続きますが、「プログラミングの重要性」を語るうえで、これらは避けられないテーマなのです。
わずか30年間でこれだけの変化があったわけですが、テクノロジーの進化によって、変化に要する年数はさらに短くなります。
これまでの30年間は、これからの5年間というレベルで変化していくのかもしれません。テクノロジーの進化には、これまでの常識は通用しないのです。
当サイトで何度も紹介していますが、デジタルテクノロジーの根幹は「プログラミング」です。これからの世界、プログラミング力は国の生存を左右するほどの重要性を持っているのです。
今日はここまで!