デジタル・テクノロジー関連の情報番組や書籍などを読んでいると、頻出する用語の中に「ブロックチェーン」というワードがあります。
例えば、5GやIoT、VR/AR、DX。このようなテクノロジーによって世の中は激変していくのですが、その中でも一際わかり辛い「ブロックチェーン」。
なぜ、わかり辛いのか?そして、ブロックチェーンとは何なのか?
この記事では、ある程度のITリテラシーがあればご理解いただけるように、独自の観点でブロックチェーンを簡単に説明します。
まず、ブロックチェーンがわかり辛い理由として、「技術的なお話」から入っていることが一番の理由と考えられます。
下記の2つのテクノロジーで例えてみましょう。
AIとは、知性を人工的に造り上げたもの。蓄積された大量のデータから傾向や確率などを分析し、人間に代わって正確かつ高速で最適解を導くことが可能。
高速通信規格。通信速度が従来比100倍(最大)になったことで、よりタイムラグのないインターネット社会が形成できる。遠隔医療や自動運転の領域にも大きな可能性をもたらす。
AIと5G。両方の概念と実現できることは、上記の説明で伝わるかと思います。ここで重要なのは、説明の構造です。
概要+活用事例
このようにかけば技術的な説明はなくても、一般的には伝わりやすいのです。
一方、ブロックチェーンについては、技術的なお話が中心となりがちで、一般的には難解です。暗号技術や公開・秘密鍵、P2P、ハッシュ化、非中央集権。特定の分野の方以外には、まるで分からないでしょう。
なので、ブロックチェーンも次のように考えてみましょう。
個人間で金銭的な「価値」を電子取引する技術。個人間の電子取引が可能になることで、第3者機関である銀行のような仲介者が不要となり、手数料が発生しなくなる。かつ、理論上、グローバルな電子取引も簡単になる。
いかがでしょうか?難解なブロックチェーンを理解する第一歩としては、十分な説明ではないでしょうか。
前述のAIや5Gに関しても、それを実現するための技術的なお話は、ほとんどの方が求めていないのと同様、一般的なブロックチェーンの説明としては、この程度でよいのではないでしょうか。
より世間に浸透しているAIを例に説明します。
AIとは、人工知能の仕組みのことをいいますが、人工的に造られている以上、コンピューターを使ってプログラミングされていることは容易に想像できるかと思います。要は、
プログラミングで実現されたテクノロジー
のひとつなのです。
ブロックチェーンも一緒です。個人間で金銭的な電子取引をするための安全な仕組みをプログラミングで実現されたテクノロジーがブロックチェーンなのです。
<テクノロジー例>
AI
5G
ブロックチェーン
ブロックチェーンの知名度があがった理由として、仮想通貨「ビットコイン」の存在があります。ご存じの方も多いと思いますが、ブロックチェーンとビットコインの関連性を説明します。
前述の通り、ブロックチェーンは個人間電子取引を実現するためのテクノロジーですが、いわゆる「紙幣」を第3者を介さずに取引することは現実的ではありません。
つまり、個人間電子取引を実現するためには、電子的な金銭、仮想通貨が必要なのです。両者を時系列で記述すると下記の通りです。
「個人間の電子取引を可能にするための仮想通貨を発案した。それを安全な環境で実現するためにブロックチェーンという技術概念を提唱した。」
※仮想通貨ビットコインとブロックチェーンは同一人物、かつ同一論文で発表されています。
どうでしょうか?このように考えると理解しやすいかと思います。
ビットコイン・ブロックチェーンの論文を発表した「サトシ・ナカモト」という人物は匿名の人物です。
サトシ・ナカモトが誰なのか、世界中の誰一人として知りません。(本人以外は)
日本人かどうかすら不明なのです。何ともミステリアスなお話です。
今記事では、ブロックチェーンの概要を簡単に説明することだけを重視しました。
何度も例にした、AIや5G。それらと同じレベル感で考えれば、今回のような解釈になるかと思います。
とはいえ、ブロックチェーンによって、世界はどのように変わるのか?現時点で社会的に活用されているのか?もう少し踏み込んだ技術的なお話は?
これらの情報がないと、ブロックチェーンについて、まだまだイメージはできないことでしょう。引き続きブロックチェーン関連の記事を当サイトで発信するようにします。
今回は、第一歩としての概要ということで、ご理解ください。