Excelの関数の中でも、最も使用率・認知度が高いSUM関数。
SUM関数は、一般的に同一の行や列の合計を算出するために使っていると思いますが、離れた箇所にある複数のセル範囲もひとつのSUM関数で合計計算することができます。
この記事では、SUM関数で、離れた箇所にある複数のセル範囲を計算する方法と、複数シートにある共通のセル番地(セルC5等)の値を計算する方法を具体例を用いて説明します。
まず、「離れた箇所にある複数のセル範囲」について、文字だけでは分かり辛いかと思いますので、イメージ図を用いて説明します。
下記のイメージ図は、セルA1からA3、セルC1からC3に値が入力されています。それぞれの列の最終行(4行目)ではSUM関数を使って合計値を算出しています。
さらにA列とC列の合計値をセルC6で加算して『総合計値』を算出しています。
このように、A列とC列、離れた箇所にあるセル範囲の総合計をひとつのSUM関数で計算することが、当章で紹介する内容です。
数式
=SUM(範囲1,範囲2)
例:=SUM(A1:A3,C1:C3)
上記のようにそれぞれのセル範囲をカンマ区切りで記述することで、ひとつのSUM関数で複数の範囲の総合計値を計算することができます。
下記のように、カンマ区切りの引数を増やすことでE列を含めることもできます。(引数の上限数は255)
前章と同じく、「複数シートにある共通のセル番地を合計」について、文字だけでは分かり辛いかと思いますので、イメージ図を用いて説明します。
下記のイメージ図は、[まとめ]シート以外に[春]・[夏]・[秋]・[冬]の4つのシートがあります。それぞれのシートは同一書式であり、セルC5に合計値が計算されているとします。
つまり、[春]~[冬]の4シートの合計を計算したければ、それぞれのシートのセルC5の値を足せばよい訳です。
このように、複数シートにある共通のセル番地の値の合計値をSUM関数で算出することが、当章で紹介する内容です。(串刺し計算といいます)
数式 ※春と冬はシート名
=SUM(シート範囲!共通セル番地)
例:=SUM(春:冬!C5)
上記のように、それぞれのシート名の範囲および共通のセル番地を記述することで、複数シートの共通セル番地の値の合計を計算することができます。シート範囲と共通のセル番地は「!」で区切ります。
それぞれのシートはコピーして作成したため、セルに入力された値も全く同一です。つまり、4シート分のセルC5を合計すると、90+90+90+90で360になります。