今回の記事では、どちらも国内トップクラスの人気を誇るPythonとUiPathについて考えてみたいと思います。
とはいえ、Pythonはプログラミング言語。UiPathはRPAソフトウェア。ということで分野が異なりますので、単純比較はできません。ただし、「Python Uipath」についてはインターネット上で検索ニーズが高いため、今回、記事にしてみました。
なお、記事の中では随所に「RPA」という単語も使っていますが、ほとんどの場合、UiPathを含めたRPAソフトウェアという意味合いで使用しています。
Pythonか UiPathか
冒頭で書いた通り、PythonとUiPathはソフトウェアとしての種別が異なります。その前提で、いくつかの目的に応じて説明したいと思います。
Python
プログラミング言語
UiPath
RPAソフトウェア
ご自身のスキル向上目的
迷わずにPythonを選びましょう。Pythonはプログラミング言語そのものであり、技術レベルとしては完全にUiPathの上位に位置づけられます。
UiPathでも、部分的にPython以外のプログラミング言語を使うことがありますが、ある程度、Pythonを学習していればすぐに対応することができます。これは間違いありません。
同じくPythonを学習していれば、UiPathの操作(ワークフロー)の作成もすぐに対応することができます。
転職対策目的
これは転職市場、つまりその時の求人の状況と、時間的余裕によりますが、わたしはPythonをおススメします。
理由としては前節同様、プログラミング言語はRPAよりも技術レベルが高いためです。ただし、実務経験のないPython学習者がどの程度、スキルを身に付ければ転職市場で有利になるのか、については、求人元の会社によりますので、一概に言えません。それは、UiPathも一緒でしょう。
結局、転職対策についても根本は「自身のスキル向上」となりますので、Pythonを学習するほうがよいと思います。
社内業務の自動化目的
UiPathがよいでしょう。Pythonを使っても、UiPathと同等以上の自動化が実現できますが、プログラミング言語は敷居が高く使える人はかなり限定的になります。
会社で「依存性の高い要素」を生むことはリスクでしかありませんので、業務自動化の専用ソフトウェアであるUiPathを選んだほうがよいでしょう。
ただし、RPA(UiPath)も世間でいわれている程、簡単に自動化ができる訳ではなく、プログラミング思考・スキルは必要なため、継続性は考えなければなりませんが、プログラミング言語ほど敷居は高くありません。また、外部業者に委託することを考えても、UiPathのほうが有利です。
将来性
抽象的な目的になりますが、個人が将来性を考えてどちらかに取り組むのであれば、迷わずにPythonを選びましょう。
RPAは、これから先、数年に渡って進化を遂げるはずですが、十年後~十五年後に存在しているかどうかは分かりません。
理由として、RPAは、そもそもパソコン上の「仕事」のみをターゲットにしたテクノロジーのため、現代の仕事の形態が十年後~十五年後に、そのままの形で維持されているかどうかは分からないからです。
Amazon等により、一般の購買がスマホのみで可能になったように、そしてドラマ鑑賞やテレビ会議もスマホのみで可能になったように、将来の仕事像はよりスマート化されるはずで、後退することは考えにくいのです。
ただし、プログラミング言語に関しては、ITそのものを構築するうえで絶対的に必要なものになりますので、ニーズが減っていくことは極めて考えにくいです。(未来のことは分からないとは言え、です)
まとめ
今回は、Pythonか、UiPathか、について。ふたつのワードからニーズを探って記事にしてみました。
内容的に、Python推しの内容となりましたが、UiPathは屈指の性能を誇る超優良なRPAソフトウェアでです。ただし、UiPathも内部的にはプログラミング言語で作成されたソフトウェアであり、技術レベルとしてはプログラミング言語が優位なため今回の解説に落ち着いています。
また、世の中には、「ひとつのことからじっくり」とは正反対の(わたしのような)タイプもいますので、両方に関心があれば両方同時に学習しても構わないでしょう。
無茶に聞こえるかもしれませんが、RPAの根幹はプログラミング的思考のため、実は共通することも多いのです。
何はともあれ、まずは「行動」です。迷って行動が遅くなるくらいなら、直観でどちらかを学習しましょう!