コンピューターが誕生してから、世界のデジタル分野はプログラミングとデータベースを活用しながら進歩を続けてきました。
プログラミングと同様、データベースもわたし達の生活や企業活動に欠かせない存在になっています。
当サイトは、主にビジネスの現場で活用するプログラミング関連の情報を発信していますので、データベース関連の情報もビジネスの視点で説明します。
今回の記事では、データ活用の源になる「データベース」と「データベース化」に関する基本的な概要を紹介します。
この章では、「データベースとは」の疑問にお答えする基本的な概念・概要を説明します。
データベースとは、Data(情報)とBase(基地)を組み合わせた用語です。
文字通り、データベースはデータを集積した基地のようなイメージですが、データというものは必要なときに必要な情報が取り出せるといった利便性の他、新しい情報を追加したり、最新の情報に更新したり、不要な情報を削除したりと、常に最新化されていなければなりません。
コンピューターの世界でいうデータベースとは、大量のデータを整理して有効に活用できる状態に保たれているもののことを意味します。
コンピューターが未発達の時代。第二次世界大戦中のアメリカ軍が、各地に点在する軍事資料を一箇所に集積し情報の整理・効率化を図りました。それをDataBase(情報の基地)と呼んだことが現在のデータベースの語源とされています。
会社がビジネスを運営していくためには、様々なデータが必要になります。
経営の基本データから社員データ、商品データ、顧客データ。これらの情報なくして、会社は成り立たないはずです。データとは、企業にとって最も価値ある資産のひとつなのです。
実社会の中で、データベースがどのように活用されているのかを考えてみましょう。
身近にあるデータベースをイメージすると分かりやすいのですが、スマホの基本機能である「連絡先情報(アドレス帳)」もデータベースです。このようにデータベースとは製品レベルでも多くの機器に搭載されています。
また、サービスレベルでは、たとえばAmazonのようなインターネットショッピングでも大量の商品・顧客データがデータベースに保存されています。
商品の在庫管理から新商品の追加、また顧客の購入履歴など、データを最大限に活用しています。ある商品を購入した際、関連するオススメ商品が表示されるのもデータベースがあるから実現しているのです。
他、SpotifyやAppleMusicなどの音楽ストリーミングサービスや、AmazonPrimeビデオやNetFlixでユーザーの嗜好に合わせた作品がレコメンドされるのも同様です。
前章で、データベースの基本的な概念・概要を説明しました。この章では、「データベース化とは」について説明します。
最も簡潔に説明すると、データベース化とは、色々な場所に点在しているデータを一か所に集積することです。
たとえば会社の社員データで考えてみましょう。
住所や生年月日、入社年月日、所属履歴などのデータは総務部署で管理していて、各年の評価情報はそれぞれの所属部署の部門長で管理をしている。
この場合は、データが一か所に集積しているとはいえず、「入社して5年以上かつ直近2年の評価がA以上の社員」を抽出しようとしても、すぐには抽出できません。
総務部署とそれぞれの所属部署のデータを取り寄せて、結合する必要があります。
一方、データベース化されていれば、社員の基本情報と評価情報、すべての情報が関連付けされ一か所に集積されますので、データ活用の利便性が大きく高まります。
このように「データベース化」とは、データを活用するためにデータを集積することをいうのです。
前節で、「データベース化とはデータを一か所に集積すること」と説明しましたが、データベースの本質は『データの利活用』にあります。
構造化もせず規則性もないまま、ただ、データだけを集積してもデータを利活用できる訳ではありません。
欲しいデータがいつでも取り出せるよう、また情報の最新性を保つための更新機能も必要になりますので、通常、何らかのデータベースサービス(OracleデータベースやMySQL、PostgreSQL等)を使って、データベースを構築します。
データの登録、更新、削除。並べ替えや検索、数値型・日付型・文字型などのデータの規則。同一データが同時に更新された際に発生するデータの矛盾の制御。アクセス権限や障害時の復旧機能。
今回の記事では、データベースの基本概念とデータベース化について、初心者向けに解説しました。
当サイトでは、引き続きデータベースやDBMS、SQLなど、データベースに関連する情報を発信していきます。