最近、MicrosoftはWindows11のリリースや、Powerプラットフォームなどの先進的なITツールの提供で、大きな注目を集めています。
一時期の低迷を乗り越え、Microsoftは再び巨大IT企業としての地位を確立しました。特に、前作のWindows10からブラウザをEdgeに一新し、インターネット市場への積極的なアプローチも見せています。
そんなMicrosoftが注目を浴びる中、一部で「bing危険性」というウワサが囁かれています。
しかし、心配する必要はありません。実は、「bing 危険性」というのは大衆の間で広がった誤解に過ぎません。この記事では、bing危険性の真相をどなたでもご理解いただけるように解説します。
bing(ビング)という言葉のニュアンスからは、中国のイメージが強いかもしれませんが、実際は中国とは無関係のインターネット検索エンジンの名称です。
この章で、bingの基本について理解しましょう。これが誤解を解くための第一歩です。
bingは、インターネットの検索エンジンであることは冒頭で説明しましたが、その開発・提供会社は、かのMicrosoftです。Microsoftといえば、WindowsOSやオフィスソフトで世界中で圧倒的なシェアを誇る米国企業。
その信頼性は決して低いものではありません。
国内においても、Microsoftの製品・サービスをまったく利用していない企業は、ごく僅かでしょう。
bingが利用者に情報を提供する際の中核となるのは、高度に発展した検索アルゴリズムです。
このアルゴリズムは、利用者が検索ボックスに入力したキーワードに対して、インターネット上に存在する膨大な情報から最も適切なものを選び出します。アルゴリズムはさまざまな要因を考慮して、たとえば、情報の信頼性や利用者検索ニーズ、地域などに基づいて、個々の検索結果のランキングを決定します。
このようにして、bingは利用者一人ひとりに合った情報を効率的に提供しています。
なお同様のサービスとして、Googleが提供する検索エンジンがあります。
インターネット上で「bing危険性」というウワサが広がっていますが、一体どのような原因があるのでしょうか。これは、多くのユーザーがブラウザと検索エンジンの違い、特にbingがMicrosoftの提供する検索エンジンであることを知らないことが大きな要因です。
多くのインターネットユーザーは、「Google Chromeで検索する」といった表現を用いますが、実際にはGoogle Chromeは単なるブラウザであり、実際に動いているのは検索エンジン(Google)です。
同様に、Microsoft Edgeを利用しているユーザーも、デフォルトの検索エンジンがbingであることを知らないケースが多いです。このような基本的な誤解が、「bing危険性」のウワサを生み出しています。
つまり、一般的に、Edge=Microsoftは成り立つのですが、bing=Microsoftは認識されていないのです。
正確には、bingはEdgeのデフォルトの検索エンジンです。
Edgeの設定画面。実際はEdgeで検索されている訳ではなく、検索エンジンbingで検索されている。
検索エンジンという仕組みが分からなければ、bingがインターネット検索に関係していることも理解され辛いでしょう。
その状態からは、bingが得体の知れないサービス、たとえば予めパソコンにプリインストールされているようなアプリ、またはブラウザに常駐している何らかの機能、と思われても仕方がありません。
パソコンやインターネットには、さまざまなリスクが潜む中、得体の知れないアプリに警戒心を抱くのは自然な流れとも言えます。
bingはMicrosoftが提供している検索エンジンと理解できれば、bing危険性が誤解であることも納得できるのではないでしょうか。
bingという言葉から中国をイメージする方は比較的多いようです。その理由は確定的ではありませんが、中国の検索エンジンに「バイドゥ(百度)」というサービスが実在しており、そのニュアンスに近いからかもしれません。
他、bingの名前の由来は中国語から来ている、という説もあります。
前章ではbingをMicrosoftが提供しているインターネットの検索エンジンとして紹介しましたが、2023年には、bingに自然言語処理を利用したAIも搭載されました。
この章では、そのAIの役割と安全性、および一般のユーザーが感じる危険性について考察します。
MicrosoftがbingにAIを取り入れる主要な理由のひとつは、検索エンジンと自然言語処理の相性の良さです。
人間が入力したキーワードから、実際の検索ニーズを正確に探り出し、そのニーズに応じた最適な情報を提供するプロセスは、自然言語処理のテクノロジーと非常に相性がいいのです。
この組み合わせにより、bingはよりユーザーに適した情報を効率よく提供することが可能になりました。
「bing 危険性」というキーワードの背景には、2023年に新たに搭載されたAIに関する不安があるかもしれません。
下記のようにbingの検索枠で現れる「こんにちは、Bingです」というメッセージは、対話型AIとしての新機能です。
この機能は、検索エクスペリエンスをより人間らしくすることを目的としていますが、知らないユーザーにとっては新しい、または不信に思えるかもしれません。
この対話型AIの背後には、悪意があるわけではありませんが、インターネットの安全性という観点から、個人情報の入力は慎重に行うべきであり、これはbingや他のサービスに共通する注意点です。
bing、そしてbingに搭載されているAIの安全性は、Microsoftの厳格なセキュリティポリシーに基づいています。
bingのAIは、信頼性の高い技術、具体的にはChatGPTをベースにしています。それでも、対話型AIに対して重要な個人情報を共有する際は注意が必要です。サイバー攻撃などのリスクはどのサービスにも存在しするためです。
AIの発展は目覚ましいものがありますが、その「安全性」については常に検討・議論の余地がありますが、適切な知識と注意をもって使用すれば、有用なツールとしての側面を最大限に活用することができるでしょう。
bingは、世界中で利用される大手の検索エンジンとして、その信頼性と安全性が求められます。特にインターネット上の脅威は日々進化し、ユーザーの情報を守るための高度なセキュリティ対策が不可欠となっています。
この章では、bingがどのようなセキュリティ対策が講じられているのかを解説します。
Microsoftはbingにおいても、最新のセキュリティ技術を採用しています。
SSL/TLS暗号化プロトコルによって、ユーザーの検索クエリや結果の通信はしっかりと暗号化され、第三者の盗聴や改ざんから保護されています。また、定期的なセキュリティ監査を行い、潜在的な脅威や弱点を早期に発見、修正しています。
bingはユーザーのプライバシーを非常に重視しています。
検索履歴やパーソナルデータは、Microsoftの厳格なデータ保護ポリシーに従って管理され、不要な外部との共有や不適切な利用がされないよう取り組んでいます。また、ユーザーは自らのデータを管理・削除する機能も提供されており、自分のプライバシーをコントロールすることが可能です。
bingは、DDoS攻撃や不正アクセス、マルウェアの配布などの外部からの攻撃に対しても強固な防御策を持っています。多層のファイアウォールや侵入検知システムを活用し、サービスの停止やユーザーデータの流出を防いでいます。
bingはWindows10以降のOSに搭載されているEdgeブラウザの標準検索エンジンです。通常、bingはEdgeを通じて利用することになるのですが、セキュリティ設定は、Edge側とbing側でそれぞれ行うことができます。
この章では、それぞれの設定項目について、簡単に紹介します。
Edgeのセキュリティ設定は下記から行えます。
①Edge右上の[・・・]をクリック
②設定をクリック
③右側のメニューからプライバシー、検索、サービスをクリックすることで、トラッキングなどの設定を行える。
④他にもプライバシーや診断データの送信有無の設定が可能
検索エンジンであるbingは、bing.comにアクセスしてMicrosoftアカウントでログインすることで、一部のセキュリティ設定やアクティビティの確認が行えます。
①bing.comにアクセスして、三本線のアイコンをクリック
②セーフサーチをクリック
③セーフサーチのレベルが設定できる
④他にもプライバシーをクリックすることで、詳細なアクティビティデータの管理が行える
⑤位置情報や閲覧・検索履歴などの詳細が確認可能
今回は、Windows11の普及やMicrosoftのAIへの取り組みが加速するにつれてウワサも広がった「bing 危険性」について記事にしました。
当サイトは中立的な立場であり、忖度のない情報を発信するメディア運営を行っていますが、今回のテーマのように誤った解釈についても積極的に正しい情報を発信することを心がけています。
もちろん、インターネットを介するサービスあり、またAIという急速に発展している分野である以上、100%の安全が保証されるサービスではありませんが、少なくとも「bing 危険性」が根拠のない不安感から生じていることはご理解いただけたかと思います。