UiPath│Enterpriseとは?構成を比較表で説明します

国内のRPAソフトウェアでトップクラスの人気と知名度を誇るUiPath

UiPathは、中小企業から大企業まで企業規模に応じてRPA環境を構築することができます。また、大企業であっても導入時は小規模な構成にして、後々、開発環境や実行ロボットを増やすことで大規模な構成に成長させることもできます。

この辺り、非常にカスタマイズ性に優れているのですが、反面、サービス体系が複雑で分かりにくい一面もあります。

今回の記事では、企業がUiPathを導入する際に候補のパッケージになるであろう「Enterprise」について説明します。

Enterprise版とは

UiPathの構成図

UiPathは、開発環境、実行ロボット、管理システム、それぞれが独立した製品として存在しており、企業規模に応じてそれぞれの製品の導入台数などを決定できる仕組みとなっています。

<開発・実行・管理>

Studio

UiPathで自動化のプロセス(ワークフロー)を作成するための開発環境です。

Robot

Studioで開発したプロセス(ワークフロー)を実行します。

Orchestrator

Studioで開発したプロセス(ワークフロー)をアップロードし管理します。

<イメージ図>

Enterpriseとは

Enterpriseは、基本的に、無料で使えるCommunity Edition以外の製品パッケージのことを指しており、下記の2種類が存在しています。

Enterprise Cloud
クラウド版RPA Enterprise Platform全製品。分かりやすく説明すると、Orchestratorがクラウド版です。

Enterprise Server
オンプレミス版 EnterpriseAutomation Platform全製品。分かりやすく説明すると、Orchestratorがサーバー型(オンプレミス)です。

<パッケージ内容比較>

Enterprise
Cloud
Enterprise
Server
Orchestrator1台
(クラウド型)
1台
(オンプレミス型)
Action Center5ライセンス10ライセンス
Studio5ライセンス10ライセンス
Studio X5ライセンス10ライセンス
Studio Pro5ライセンス10ライセンス

上記のように、EnterpriseとはStudioやRobot、Orchestratorがそれぞれパッケージ化されたサービス名称であり、特に上記のライセンス数に拘らずに、カスタマイズして導入することも可能です。

Studio(開発環境)は?

Enterpriseとは上記のように、Studio、Robot、Orchestratorがセットになったパッケージ製品ですが、Orchestratorを除き、Studio、Robotに違いはありません。

つまり、Enterpriseではなく、『Studio1台 + Robot1台』という最小構成で導入しても、性能的な違いはありません。さらに、Community EditionのStudio、Robotとの違いもありません。

参考までにですがStudioに関しては、Community Edition以外の場合には、Enterpriseライセンスと表記されるようです。

<参考>

Community Edition版
有料ライセンス版

上記の通り、Studioの機能自体はCommunity Edition版もEnterprise版も違いはありませんが、実はCommunity EditionはUiPath Studio Proのライセンスも利用可能になっています。評価版という位置づけで解放しているものと思われます。

まとめ

UiPathEnterprise製品群に関して以上です。ある程度、整理ができたのであれば幸いです。

UiPathは、本拠地を海外に置くテック企業のためが製品の展開にも先進性を感じます。なお、Enterpriseについては、StudioやRobotのライセンス数が予め決められたパッケージになりますので、特にパッケージに拘らず、会社にあった構成で導入すればよいと思います。

カスタマイズ性は高いので、後々、大規模な構成にすることも容易にできますので、導入をご検討する場合には、各地域のリセラー(販売店)に相談してみてください。