UiPathの年間費用は?導入とランニングコストについて知りたい

国内のRPA黎明期からRPAに触れてきたわたしが、強くおススメするRPAソフトウェアがUiPathです。当サイトでは、Microsoftの無料のRPA「Power Automate Desktop」を中心に情報発信をしていますが、ライセンス費用が発生するRPAの中では、国内で最もバランスが取れているRPAです。

使いこなすには中級以上のスキルが必要な面もありますが、抜群の性能を誇っています。多少でも、プログラミングに触れたことのある方には、その優れた性能がすぐに体感できることでしょう。

この記事では、UiPathの年間費用ランニングコストについて考えてみたいと思います。

UiPathの年間費用

UiPathは、他のRPAと同様、年間ライセンスという料金体系となっており、毎年ライセンス費用が発生します。そして、残念ですが、具体的な年間費用については非公開の情報となっています。

ただし、この記事では少しでも有益な情報を提供したいため、可能な範囲で説明します。

重要

わたしは現役のUiPathエンジニアですが、インターネット上でUiPathの年間費用を調べてみると、実際の相場とは異なる説明がされているサイトが非常に多いです。そもそも非公開情報のため、公開してはいけない情報ですが、具体的な金額を掲載しているサイトの情報は信じないほうがよいと思います。

そもそも、UiPathはWinActor(相場:年間908,000円)よりも代理店による価格差が大きいように感じます。

UiPathの構成、価格

UiPathを導入するときには、少なくとも2つのUiPath製品が必要となります。年間費用に関しては、「①UiPath Studio」+「②UiPath Assistant」になります。

「②UiPath Assistant」については後述していますが、2種類の製品があり「UnAttended Robot」のほうが高額です。

①UiPath Studio

UiPath Studioとは、UiPathで業務を自動化するためのプログラム(あえてこう書きます)を作成するための開発環境のことです。

②UiPath Assistant

UiPath Assistantとは、実行用ロボットのことです。WinActorなど、他のRPAソフトウェアでは開発環境や実行環境が1つのパッケージになっていますが、UiPathではそれぞれ別の製品になっています。

これは、企業規模に応じて、最適なRPAを構成するためのものと考えられ、小規模~大規模までニーズに合わせてRPA環境を構築することができます。なお、UiPath Assistantには、下記の種類が展開されています。

Attended Robot
人間がUiPathの実行ボタンをクリックして実行するタイプのRobotです。業務は自動的に処理されますが、実行自体は手動と考えれば分かりやすいでしょう。

UnAttended Robot
人間がUiPathの実行ボタンをクリックする必要はなく、スケジューリングすることで指定の時間に自動的に実行させることができます。例えば、毎日、社員が帰宅したあとの夜中にUiPathを自動実行させることが可能です。

その他の費用

UiPath自体の価格については、おおむね前記の通りです。大規模な環境を構築したいのであれば、別途、「Orchestrator」という管理用製品もありますが、こちらは別記事で説明します。

繰り返しますが、UiPathの価格は非公開です。インターネット上で相場を表記しているサイトもありますが信頼性はないため、きちんと販売会社に問合せするほうがよいでしょう。

前置きが長くなりましたが、UiPathのワークフロー(業務自動化のプログラム)開発を、別途、専門会社に委託するのであればその費用が追加で発生します。開発も自社で行うのであれば、前記の通り『①UiPath Studio + ②UiPath Assistant』年間ライセンス費用のみです。